1984 :: Van Halen

by ヴァン・ヘイレン 1983年作品
1984  1980年代のアメリカ産ヘビーメタルブーム、所謂"L.A.メタル"ブームの発端となったのがこの"1984" 、いやシングルカットされた"JUMP"である。
一説には、ブラック・サバスを脱退し心機一転アメリカでソロ活動を始めたオジー・オズボーンの成功が元祖L.A.メタルという声もあるし、ヴァン・ヘイレンは70年代から売れていたという声もあるだろう。
しかし、#2 JUMPの大ヒットこそがこの音楽ジャンルを一躍メインストリームへ押し上げたという事実については否定はできないと思う。

 結果としてDave Ree Roth在籍時最後の作品となったのだが、このアルバムは第1期最高のセールスを記録した正にバンドを代表する作品にもなったのである。
当時は日本中のキーボードプレーヤーがコピーしたのではないかという非常に有名なシンセのイントロが印象的な"JUMP"だけでなく、現在も代表曲としてライブ演奏される"Panama"、アメリカ人の間違った日本観も垣間見えるビデオクリップが楽しい"Hot for a Teacher"、豪快かつテクニカルな、ギター小僧が固唾を呑む素晴らしいギタープレイが光る"Top Jimmy"等、楽曲も粒揃いだ。

 前作の"Diver Down"では日本でも有名で小シングルヒットした"Oh! Pretty woman"を初めとするカバー曲が多かったのだが、ソングライターEdward Van Halen は溜まりに溜まったアイデアを一気に放出したかのようで、素晴らしいオリジナル曲の数々が楽しめる。
(実はSammy Hager を迎えた次作ではさらにバラエティに富んだ楽曲が揃うので、実はこの1984が全開ではなかったという結果論にはなってしまうのだが。)

 20年前の作品であるが、今聴いても血が匂い立つ思い出の作品。いや、特にエディのギターリフアレンジはギターを弾く者は一度は聞いておくのが義務だと思う。

1984

 楽曲紹介

  1. 1984

  2.  ジョージ・オーウェルの近未来小説(といっても1984年はもう20年前の近過去になってしまっているが)にインスパイアされたというこのアルバム自体のイントロ。シンセにはまったエディの様子が伺える。
  3. Jump

  4.  当時はVan Halenという名前は知らなくても、このイントロは誰もが耳にしたという程の超大ヒット曲。ダイアモンド・デイブの歌唱力はどうだという声もあるがこれはこれで良いのではないか。しかし、この曲のハイライトは誰がなんと言おうがギターソロである。間奏でいきなり転調しそれに乗って、エディのギターソロ史上、最も計算された流れるようなギターソロが歌う。また、実はコーラスも凄かったりする。
  5. Panama

  6.  イントロのギターリフはリズムが非常に難解である。というかこんなのはVan Halenじゃなきゃ出来ないだろうというくらい個性的である。と書くとマニアックな楽曲かと思われてしまうが、Jumpに負けないくらいキャッチーな曲である。ギターソロはJUMPが最高だが、ギターリフはこのPanamaが最高に好き。Van Halenのみならず、80年代のアメリカンロックを代表する名曲。
  7. Top Jimmy

  8.  少しだけクリーンなギターサウンドと、これまたファンキーなギターリフがいかにもVan Halenっぽい。こんな複雑なギターリフもニコニコ笑いながらライブで弾きこなしてしまうエディ・ヴァン・ヘイレンというギタリストは真の天才だ。短いながらも爆発的なギターソロも凄い。
  9. Drop Dead Legs

  10.  
  11. Hot For Teacher

  12.  創始者だからこそ演っても許させるだろうというタッピング(当時はライト・ハンド奏法と呼ばれていた。ジミヘンが演ってもレフト・ハンド奏法になるのだろうか)からして豪快な曲。ビデオクリップは4人の小学生が教室で金髪ビキニの先生と踊りまくるという内容で、最後はその4人が成長してヴァン・ヘイレンの4人になる。ベースのマイケル・アンソニーはスモウ・レスラーになったという設定なのだが、まわしはしているが投げ技はどう見ても「一本背負い」。しかも場所も柔道場みたいなところで、笑えるが所詮アメリカのビデオディレクターの日本への知識はそんなものかとがっかりさせられたりもする。成長したデイブがどうなったかはビデオを見て確認して下さい。
  13. I'll Wait

  14.  
  15. Girl Gone Bad

  16.  
  17. House of Pain

  18.  
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