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2004年6月 アーカイブ
by あんど 慶周 1993年作品

1980年代後半から90年代前半にかけて、所謂「不条理マンガ」がちょっとしたブームになった。"吉田戦車"の"伝染るんです"の大ブームをきっかけに、青年漫画誌だけでなく少年マンガにまでその波は及んだ。
"斉藤 富士夫"という凄くまじめそうな名前ながら、少年マガジンの歴史に残る怪作"激烈バカ"が連載され、今なおその芸風を全く変えずに現役として第一線で活躍する"漫☆画太郎"は少年ジャンプ最大の超問題作、"珍遊記"でデビュー。そして、まさか少年サンデーがこの作品を週刊連載にするとは(悪)夢にも思わなかった、奇跡の傑作"ウノケンの爆発ウギャー!!" のうのせけんいち(ちなみに彼は精神病院に入院しているというウワサがある)と目白押しだった。
"究極 ! 変態仮面"というタイトルを初めて目にしたとき、所謂"不条理漫画"と同じ系統の作品かと思った。実は漫画としては非常にオーソドックスでスラップスティックな内容である。だが、主人公の母親の職業がSMの女王様で怒ると鞭打ち、蝋燭、亀甲縛りという職業病のお仕置きが飛び出したり、母親以外のパンティをかぶると正義の超人になるといった構成は、正に"変態"の名に恥じない内容だ。
寿司を食べようと女性が箸でつまんだ時に出た「それは私のおいなりさんだ」は今でも語り継がれる名セリフだ。
手に入りやすいうちに是非一読をお薦めしておきたい、快作だ。
ついにリメイク作品が!"帰ってきた変態仮面 :: 小林尽"としてジャンプスクエアに掲載されました!
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