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新世紀エヴァンゲリオン

by 庵野 秀明 1995年作品
NEON GENESIS EVANGELION  90年代を代表する傑作、そして問題作アニメ「新世紀エヴァンゲリエオン」。ガンダムのように続編やサイドストーリーが生まれる作品ではなく、かといってヤマトのように美しく完結したわけでもない。後味の悪さを残したまま不時着したことが作品のアイデンティティを示しているかのようではあるが。
 私自身はこの作品をリアルタイムでは見ていない。というかアニメというジャンル自体から興味を失っていた時期であったし、アメリカに住んでいた時期でもあったので能動的に接する機会は全く無かった作品である。しかし、日本の友人が親切にも全話をビデオに撮って送ってくれたのである。その第一話を見て友人が何故わざわざビデオを送ってくれたかが理解できた。
 懐かしさと、新鮮さ、何よりも見るものを吸い込んでしまうような演出と絵が素晴らしかった。TVシリーズ19話までなら間違いなく比類ない名作として語られることになっただろう。
 何故、今エヴァかというと、最近「世界の中心で、愛をさけぶ」という小説がベストセラーになったので突然エヴァのTV版最終話「世界の中心でアイをさけんだけもの」を思い出したのだ。
 エヴァの方もSF小説「世界の中心で愛をさけんだけもの」のパクリ(?)であり、アイが英語の「 I 」なのか、「愛」なのかはたまた別の意味を持つのかという議論があったが、それの孫パクリ(??)で「世界の中心で、愛をさけぶ」というタイトルをラブストーリに付けてしまうという度胸は尊敬に値する。なんでも作者は元々別のタイトルをつけていたそうだが、出版社の担当がこのタイトルの方がわかりやすいという理由で勝手に付けてしまったらしい。
 この件についてエヴァ、もしくは元ネタに関して言及しているメディアはない、というか少なくとも私は見たことも聴いたこともないので、どうしてもここで触れておきたかったというのがこの記事のモーティベーションだ。
 作者自身、元ネタはガンダムとウルトラマンと明言しているが、オチはデビルマンという作品。この作品を一行で紹介するとこうなってしまう。第一話から、正体不明の使途がやってきて、それをあの手この手を考えて倒す。というプロットを繰り返しつつ全体のストーリーと謎解きが少しずつ進んで行く。
 毎回繰り返される使途との戦いプロットとその絵が素晴らしく、放映当時問題になった25話と26話を除けば今でも並ぶものが無い名作として語られているはずだ。映画版のラストシーンは漫画版のデビルマンのラストシーンと絵がそっくりで、また救いが無いという意味でのストーリーもそっくりだった。
 TV、映画そろって全てのシーンに元ネタがあるというのがわかってしまうのいうのは、その知識量ということで感嘆に値するが、ストーリーが美しく収まらなかったというのはなんとの口惜しい。
世界の中心で、愛をさけぶの映画の評価は高いようだ。
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