2004年6月 アーカイブ

by アレイスター・クロウリー 1984年作品
法の書 20世紀最大の占い師、そして魔術師としてその名を残す"アレイスター・クロウリー"の代表作である。色々な解釈があるが、黒魔術集団"黄金の夜明け"の経典であり、またクロウリーが創始した"テレーマ教"の教典とも言われている。
"汝の欲するところをなせ"というのがその教えの全てであり、"自分の望みをかなえるためにありとあらゆる努力を行いなさい"という解釈もある。
教典である以上は、他の宗教や一般人にも受け入れられやすい解釈が必要ということだろうが、"アレイスター・クロウリー"という人間の生涯を追ってみると必ずしも好意的な解釈だけで語ることはできない。

この"法の書"は近代儀式黒魔術のお手本となっており、黒魔術実践のための教科書として扱われている。自動書記で書かれたとも言われるこの書は、ノストラダムスの預言書並みに難解な書でありとても一度読んだだけでは理解できない代物だ。

小生はオジー・オズボーンブリザード・オブ・オズ "Blizzard of OZ"~血塗られた英雄伝説に収録されている"Mr. Crowley"(超名曲!)で"アレイスター・クロウリー"という名前は知っていたのだが、ひょんなことから本屋で立ち読みした"黒魔術"の本で氏の生涯に興味を持った。

佐世保で起きた、小学生女児の殺人事件がニュース・メディアを賑わせている昨今、加害者の少女が黒魔術や呪術に興味があったという情報が流れた。特に悪魔の呪法全書 "ビーバン・クリスチーナ "が愛読書だったということだが、この書などはあなたを変える魔女のおまじない "カメリアマキダークムーン "等と同程度の内容で、所謂オカルト本の一種に過ぎないかと思う。
"闇の宗教"ともいうべきか、しかしながら宗教、歴史研究には避けて通れない題材で、蔑視するような内容ではない。

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