ビジネス書

Joel on Software  全てのソフトウェア技術者必読の書と断言してしまう。
 Microsoft在籍時には、MS社内でもかなりの有名プログラマだったJoel Spolsky氏のブログを翻訳し書籍化したものだ。

 blogの書籍化等というと陳腐なイメージをもたれるかも知れないが、http://www.joelonsoftware.com/ というサイトは1999年から続く歴史ある(?)サイトである。
 恐らくblogという言葉が誕生する以前の、いわゆる「個人サイト」(本人はFog Creek Softwareという会社の社長だが)であるが、自分で開発したWeb発行システムCityDeskを使用したサイトであり、このWeb発行システムそのものがMovable Typeに代表されるBlogシステムの走りであり、サイトの内容もソフトウェアエンジニアとして思う日常を発信するというBlogコンセプトの先駆けである。

 私は2000年位からサイトの愛読者であったが、いつの間にか日本語版サイトができあがり、本にまでなった。
 これはひとえにこのサイトの内容が、全てのプログラマ、プロジェクトマネージャー、テスター、カスタマーサポート、コンピューターソフトウェア開発に関わる人間にとって非常に的を得た「生きた教科書」であることに他ならない。
特にプロジェクトマネージャーはPMPに時間を割くくらいなら、Joel on softwareを熟読すべきだ。(何の資格にも繋がらないが、確実に"できるPM"になれるはず)  Joelは非常に優れた技術者であり、非常に優れた文筆家でもある。彼の主張を何とか日本のエンジニアに伝えたいという思いで、有志が日本語化を行ったに違いない。

| コメント(0)| トラックバック(0)
経済ってそういうことだったのか会議 : 佐藤 雅彦 / 竹中 平蔵  かのホリエモンこと堀江貴文さんの愛読書でもある本書は、中高校での社会科の授業でサブテキストとして利用して欲しい書である。
個人的には「もっと早くに読んでおくべきだった」書でもあるが、だからといってこれから読んでも価値が下がるということではない。未読の方には是非一読して欲しい名著である。

大臣、政治家になる以前の竹中 平蔵と、天才広告屋の佐藤 雅彦による会議とい形式をとって、経済、お金の動きを実にわかりやすく説明している。
広告クリエイターという職業柄、佐藤氏の聞き手としての日本語の扱い方は抜群である。なおかつ、東大卒という高学歴なエリートでもあるので、「経済のことは全然知らない」と謙遜しながらも一般人のはるか上を行く知識を、一般人より半歩進んだ位置でうまく使いこなしており非常に快適に読み進めることができた。

「株は人気投票」、「会社は株主の物」などライブドアの堀江社長語録の出展は全て竹中氏ではないのかと思わせるような刺激的な言葉も多い。
小泉首相、竹中大臣による構造改革の基盤となっている考え方は、この書に全て書かれている。
一家に一冊。「大企業の部長より、中小企業の経営者」は私の心に響く言葉だ。

| コメント(0)| トラックバック(0)

最新トラックバック