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ビートたけしの三国一の幸せ者 - [ビートたけし]

ビートたけしの三国一の幸せ者―伝説の幸せシリーズ〈1〉  2005年、年初の話題を独占したのはLivedoorニッポン放送問題だ。
私は日本大企業に勤めたことがあり幸運なことに北米勤務の経験もあったので、アメリカとの比較から、いわゆる伝統的な日本的経営の不合理且つ理不尽な部分を目の当たりにしたこともある。
それを嫌って立ち上げ時のITベンチャーに移った人間なので、基本的にはLivedoorの方法論に同意できる。
よくある企業経営者へのアンケートで、「自分は、信長、秀吉、家康のどのタイプか?」などというものがあり、多くの経営者、特に大企業ミ長は「信長」と答えたがる。ところが、自社の社員や外部からの評価は「家康」が最も多い。
自分で起業しない限りは、前任者からの引継ぎという形態になり、それは徳川幕府の運営と酷似しているので致し方ない。
既存の価値観、文化の破壊と創造という点と目的と手段の徹底ぶりにおいて、堀江貴文およびライブドア経営陣は多くの経営者があこがれる織田信長タイプであると言い切ってよいだろう。
パーソナリティの好き嫌いとは全く別なところで、真の織田信長的経営者がメディアに取り上げられているのは同業者の端くれとして純粋に嬉しかったりする。
対照的にニッポン放送社長が発した「ずるい」と言葉は、自らの驕りから衰退した足利将軍を彷彿とさせる。本音なのだろうが、経営者として自分の無能さを曝け出しているにすぎないと感じるのは私だけだろうか。
プロ野球騒動のときは無料のメディア露出色が強く、それほど肩入れ出来なかったが、今回はかなりのリスクを負っての戦いなのでちょっと応援している。私が応援したからといって、何か変わるわけでもないが。

もう一方の当事者であるニッポン放送についても非常に思い入れがある。私の10代は「ビートたけしのANN(オールナイトニッポン)と共にあったからだ。
というところで、ようやく本編に入る。
自分の人格、人間形成においてこの番組から受けた影響は図りしれない。私と同時期にこの番組から大きな影響を受けた人間は決して少なくないと思っている。 私として一番好きな時期は83-85年にかけての「ハガキ職人」誕生〜隆盛期だ。
そういった点からは伝説のハガキ職人「道上ゆきえ」がフィーチャーされた「ニッチも幸(サツチ)も」が一番好きなのであるが、どうも廃盤ぽいのが残念だ。
ビートたけしという芸人の面白さが最大に発揮された番組は、やはりこの「オールナイトニッポン」だと思う。
はなわのコラムでも触れたのだが、番組初期からの「カッツ石松」ネタもしっかりとこの本でフォローされている。名作「僕さーボクサー」や「OK牧場」も、たけしのオールナイトニッポンから生まれたものだということをしっかりと後生に伝えておきたい。
オールナイトで高田文夫に話していた昔話のひとつに「学芸会でたんすの役をやった。もっと酷いときはうんこの役もやった」というものがあったのだが、その翌週位の「THE MANZAI」で同じネタを披露したことがある。
言うまでもないが、ビートきよし氏と高田文夫では突っ込みのレベルが全く違うので、オールナイトの方が10倍は笑えた。
結局、ビートきよしではたけしの力を最大限に引き出すことは出来ず、高田文夫という「日本一の客」がいなければ、お笑い芸人として歴史に名を残す仕事は出来なかったかも知れない。

ひょうきん族とで「明石家さんま」というパートナーを得た、たけしも面白かった。
ひょうきん族は15年たってようやくDVDになったのが、放送局とITとの融合でたけしのオールナイトニッポンもメディア化して欲しい。
音楽とCMを除けば90分テープにしっかりと収まったはず。しかもモノクロ音声なので、MP3PROあたりで圧縮すれば半年〜1年分くらいの放送は1枚のCDに収まるのではなかろうか。10年分のボックスセットも10〜20枚で出来る計算になる。
もちろんネットからダウンロード出来るだろうけど。

ライブドアの経営参画に対する私の最大の願いは、ニッポン放送出版からビートたけしのオールナイトニッポンシリーズが排斥されないことである。
私がもしニッポン放送経営に参画できるとすれば、真っ先にオールナイトニッポンのメディア化ビジネスに着手するのだが。

ずいぶん前からビートたけしについての記事を暖めていたのだが、世の中の話題に乗っからせてもらう形でページ発行したいと思う。 狙いすぎと思う人もいるだろうが。

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