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2004年5月 アーカイブ
by 波田陽区 2004年作品

"エンタの神様"以外にはお目にかかったことは無いのだが、"ギター侍"というギタリストの端くれとしては非常に気になるキャッチフレーズを持つ芸人、「波田陽区」が気になり始めた。
牧伸二によって確立された「ウクレレ漫談」と同じ系列の形態である。ネタも所謂「芸能人 毒舌責め」というものにカテゴライズされている。
特に、現在では「長井秀和」、「だいたひかる」なんかとネタ的にはかぶるし、正直この3者が続けて出てくるステージはかなりキツいものがある。
かつて80年代の漫才ブームで「春やすこ・けいこ」というコンビが人気を博した。お笑い芸人とはいえ、同じ芸能界の仲間である他の芸能人をネタにすることは、当時のタブーであった。ましてや悪口を中心とした毒舌ネタは芸能生命に関わるくらいのご法度であった。
漫才ブームの勢いに乗ったのもあるのか。「やすこ・けいこ」は芸能人悪口ネタ(今聴いて見ると女子高生の日常会話レベルだが)をテレビに流し、一つのタブーを打ち破った漫才師としてお笑い史にその名を刻んでいる。
話を「ギター侍」に戻そう。ネタは面白いものもあればそうでないものもある。ネタの組み方や落とし方にはまだまだ研究の余地は沢山ある。
しかし、その風貌と決めゼリフ、「俺(私)は○○だ〜」「〜って言うじゃな〜い」「○○ですから!!残念!!」というコンビネーションには説得力(?)がある。ギター弾き語りなので、一応決まったメロディがあるのだが、それは「テツandトモ」の「何でだろう」のようなキャッチーなものではまるでなく、正に下手なロックボーカリストが作るつまらないAメロというレベルのものだ。
そして、サビのコンビネーションは歌ではなく「シャウト」なのだが、その時の表情と力強さがつまらないネタでも強引に笑わせてしまう。これは非常に凄い才能だと思う。
牧伸二さんのような偉大な芸人になれる資質を持った芸人だと思う。一時的なブームではなく、末永く活躍して欲しい。
よーく考えないと間違うだろ、
紛らわしいけど、名前もロゴも似てますから!残念!
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