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2006年1月 アーカイブ
by The Darkness(ザ・ダークネス) 2005年作品
久々にロックに触れた気がした。このアルバムのTVコマーシャルを見たときだった。
テレビでCDのコマーシャルを見て購買意欲が沸いたことなど、これまでの人生で経験していない事かも知れない。
CMが良かった訳では決してないのだ。純粋にそこから流れる音楽と、ほぼ静止画として目に飛び込んでくる彼らの出で立ちがロックとしての魅力に溢れていたのだ。
テレビでCDのコマーシャルを見て購買意欲が沸いたことなど、これまでの人生で経験していない事かも知れない。
CMが良かった訳では決してないのだ。純粋にそこから流れる音楽と、ほぼ静止画として目に飛び込んでくる彼らの出で立ちがロックとしての魅力に溢れていたのだ。
ダークネスというバンド名は知っていた。2003年に英国、そして日本でも話題になったことも知っていた。
そしてこのアルバム"One Way Ticket to Hell...And Back "が高い評価を受けていたことも。
独特のファルセット・ヴォーカルは確かに好き嫌いが分かれるであろうが、イギリスで100万枚以上も売れたという事実が、この歌声が大いに受け入れられたということを物語っている。個人的にはそれ程気になる歌声ではなかった。
このアルバムのプロデューサーは、かつてのQueenを手がけたロイ・トーマス・ベイカーである。
その影響は如実に現れ、ガッツなロックアルバム色が強かったファーストアルバムに比べると、70年代英国ロックの香り高いアルバムに仕上がっている。特にM-9"English Country Garden"はフレディ・マーキューリーの歌声が聴こえてきそうなQueen風味たっぷりの名曲だ。
そもそもQueenもBeatlesからの影響が大きく、ハードロック全開のファーストアルバムに続く、セカンドアルバムは、Queenの最高傑作との評価も高い壮麗なアルバムだった。
The Darknessの変化(進化)もQueenのそれに近く、またイギリス人の琴線に触れる英国ロックの伝統芸を脈々と受け継いで進化したサウンドは単なるロックバンドでは収まらない、バンドのスケールを示している。
男声のファルセットが嫌いな人以外には絶対おすすめ。