90年代:名盤CD

by エメラルド・ジョニー 1993年作品
地下で秘かに流通し、一部で熱狂的な支持を得たアルバムである。いわゆるインディーズの一種なのだろうが、商業的な流通は一切していない本当に隠れた名盤だ。
 音楽的には、ハードロックをベースとしながら、日本的な要素を多分に含んでおり、所謂「90年代J-POP」にカテゴライズされるのであろうが、送り手としては純粋に自分が聞きたい音楽を創作したというのが真実だ。
リリースされてか10年以上たっているし、中には20年以上前に創られた曲もあるのだが、私は今でも良く聴いている。

 惜しむらくは、曲の出来不出来の差が大きいのと、歌詞が稚拙なことである。
ギターとヴォーカルに以外は全て打ち込みで創られているというのが、B'zと同じ編成であるということだ。当人はあくまでもバンドをイメージして作曲したのであるが、メンバーが集まらない等の諸事情により、このように一人で作詞、作曲、歌、ギター、アレンジ、打ち込みをこなすハメとなった。
状況としてはB'Zというよりは、ロビー・ヴァレンタインに近い。

一応、作詞・幻魔 麗、作曲/編曲・Tetsushi、そしてプロデューサーはこの文章を書いている山崎哲詩である。
一部MP3化した楽曲を載せておきますので、是非一度聴いてやって下さい。

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by オムニバス 2005年作品
30-35 vol.1「もう一回、バンドやろうぜ!」  平成初期に”バンドブーム”というムーブメントが存在した。学生がアマチュアバンドをやること自体は、おそらく50年以上前から今日まで続いている文化だと思うのだが、このバンドブームではアマチュアバンド、アマチュアの音楽が商業として成り立った。言い換えればプロとは別の商品として金儲けの対象として存在したということだ。
 BOOWY解散後の1988年〜1992年位がこの時期にあたり、特に89-90年は「イカ天」によってブームは頂点を極めた。その名もずばり「バンドやろうぜ!」という雑誌が存在し、全国各地でバンド間交流、メンバー集めが活発に行われたのだ。

 その時期に学生時代を過ごし、少なからずバンド活動を体験した人々にとって、この「もう一回、バンドやろうぜ!」というタイトルは見事にストライクゾーンを捕らえたかと思う。
タイトルだけで、大体の選曲が想像できるというすばらしい企画物であり、30歳から35歳の人だけでなく、29歳や36歳の人でも十分楽しめるとおもう。
だが、やはり「30-35」というのは企画者の拘りあってのものだと思うし、36-40はバブル経験者かつジャパメタ経験者でもあるので... 26-30はやはりJ-POP世代だろうし。

 非常に楽しめるCDなのであるが、個人的にはブルーハーツが入っていないのは納得出来ない。ジュンスカ、アンジー、おまけにカステラというブルーハーツ・フォロワーに加えてTMネットワークや、ハウンド・ドッグというバンドブームとは別の形で存在していたメジャーアーティストまで入っているというのに...

 アルバム・ラストの「ヘチマ・ライダー」は最高だ。個人的には現在のところ2005年ベスト・チューン。

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by KIX-S 1998年作品
90’S〜The Best  90年代に活動した女性ユニット KIX-S は、90年代初頭に大きく飛躍した「ビーイング」の一員だ。後にZard, Manish, Pameraといった女性ボーカルユニット(Pameraは男女)の先頭打者といったところか。

 明言はされていないが、恐らく解散してしまったユニット「KIX-S」のシングル中心のベスト盤が、この作品である。#17「また逢える…」がドラマの主題歌としてヒットシングルとなり一般の知名度を上げたのだが、実はこのシングルを発表する前に3枚のアルバムをリリースしており、実はかなりアルバム志向が強いアーティストである。
これはビーイングの先輩である「浜田麻里」の戦略に近く、一過性の慰み物ではないコアなファンを持つアーティストとして成長させたいという製作者の思いなのだろうか。
ということからも、シングルよりもアルバムに名曲が多く、このベスト盤もシングルを中心としながらもアルバムのみのシ曲も網・オており、私のような全CDを所有しているファンから見ても納得できる選曲である。

KIX-Sは「女B'z」という触れ込みのギター&ヴォーカルユニットである。4枚目のアルバム「MOTHER」で、ギターの腕前が一気にあがり、作詞・作曲能力も開花したように思う。1st〜3rdまでは半年に一枚という怒涛のリリースラッシュだったのだが、3rdと4thは一年半ほどのブランクがあり、ここでアーティストとしての地力を向上させたのだと思う。
KIX-Sの一番の魅力は、魅力的なメロディにあると思っている。#4「抱いて・・・抱きしめて」はJ-POP史上に残る傑作ハードポップナンバーだと思うし、#15「Everybody! Shake It Buddy!」の弾けたメロディも素晴らしい。
ベストアルバムということもあり、全曲が名曲なのであるが、これを聴いて気に入った人がいるならば、次は先述の「MOTHER」も是非聴いてもらいたい。(..が、現在廃盤らしい..)

個人的にはZardよりももっと売れてもおかしくなかったユニットなので、解散してしまったのは非常に惜しいのであるが、なんと最近この二人が中心となってK-SEEDというバンドを結成したらしい。「K-SEED」という名前が何となく意味深だが、そんなことはどうでも良い。早くこのバンドの音源に触れたいものだ。

ちなみに初期のアルバムには大黒摩季がコーラスで参加している。

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