2004年1月 アーカイブ

by Queen 1975年作品
オペラ座の夜 1980年以降、1970年代のロック音楽は常に敬意の対象にあったと思う。90年代、そして21世紀の現在までそれは同じだ。1960年代後半にBeatlesによって創造されたロック音楽を模倣に終わらないように発展させるということを、多くのミュージシャン達が命題として創作活動を行った成果なのだろうか。
 KISSやAerosmith 等のアメリカのバンドはそれ程顕著ではないかも知れないが、イギリスのロックでは、Beatles がロック音楽に持ち込んだアレンジやハーモニーの手法を取り入れた物が多かった。Led Zeppelin やDeep Purple でさえもその影響が無いとはいえない。そして、Beatlesの正当な後継者とも言えるのが、今回紹介するQueen である。
 私はQueen(クィーン)をリアルタイムで聴くことが出来た世代の人間である。しかし、恥ずかしながらQueenの素晴らしさに気がついたのはフレディ・マーキュリーが亡くなる少し前の1989年頃だった。1980年代は米国、日本を中心とする世界的なヘヴィメタルブームであり、その当時はQueenの音楽など興味の対象ではなかった。しかし、ひょんなことから聴いた"Bohemian Rhapsody"が私の音楽観を変えてしまった。楽曲の構成が素晴らしかったのは言うまでもないが、なんと言ってもFreddie Mercury の歌声にKOされてしまったのである。それからは後追いでQueen のアルバムを全て聴きまくり現在に至る。
 "Bohemian Rhapsody"は映画「ウェインズ・ワールド」で使われたり、日本でもCM等でQueenの音楽を耳にする機会は多い。
 Queenはデビュー以来常に変化し続けたバンドであるので、Queenの活動時期によって音楽性の好き嫌いが分かれると思う。しかし、その音楽は常に最高水準のものを提供してくれており全ての楽曲において駄作はないと言い切れる。そんな私でもQueenの楽曲の内、一曲だけ選べと言われればやはり"Bohemian Rhapsody"を選んでしまう。
 コンセプトアルバム Queen�Uや楽曲のバランスが良かったWorksも好きなアルバムであるが、数あるQueenのアルバムから一枚を選ぶとすると"Bohemian Rhapsody"を収録しているという理由で、この"A NIGHT AT THE OPERA (オペラ座の夜)"となってしまうのだ。もちろん、他にもBeatles正当後継的な"Lazing On A Sunday Afternoon"やライブでも非常に感動的な"Love Of My Life"等捨て曲は一切ない。
 手っ取り早くQueenの音楽に触れたいのであれば、クイーン・ジュエルズあたりもおすすめだが。
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