2005年5月 アーカイブ

by エメラルド・ジョニー 1993年作品
地下で秘かに流通し、一部で熱狂的な支持を得たアルバムである。いわゆるインディーズの一種なのだろうが、商業的な流通は一切していない本当に隠れた名盤だ。
 音楽的には、ハードロックをベースとしながら、日本的な要素を多分に含んでおり、所謂「90年代J-POP」にカテゴライズされるのであろうが、送り手としては純粋に自分が聞きたい音楽を創作したというのが真実だ。
リリースされてか10年以上たっているし、中には20年以上前に創られた曲もあるのだが、私は今でも良く聴いている。

 惜しむらくは、曲の出来不出来の差が大きいのと、歌詞が稚拙なことである。
ギターとヴォーカルに以外は全て打ち込みで創られているというのが、B'zと同じ編成であるということだ。当人はあくまでもバンドをイメージして作曲したのであるが、メンバーが集まらない等の諸事情により、このように一人で作詞、作曲、歌、ギター、アレンジ、打ち込みをこなすハメとなった。
状況としてはB'Zというよりは、ロビー・ヴァレンタインに近い。

一応、作詞・幻魔 麗、作曲/編曲・Tetsushi、そしてプロデューサーはこの文章を書いている山崎哲詩である。
一部MP3化した楽曲を載せておきますので、是非一度聴いてやって下さい。

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by 木村カエラ 2004年作品
KAELA 今頃KAELAかよっ、と突っ込みが入るかも知れないが、流行最先端にいないこと自体、別段恥ずかしくもない年齢なので、遠慮なく書かせてもらう。
 私は神奈川県民ではなく東京都民なのだが、ケーブルテレビに加入しているので5chでTVK(テレビ神奈川)はよく視ている。という訳で「saku saku」はよく視ているし、カエラだけでなくジゴロウにもなじみ深かった。しかし、所謂アイドル出身(?)らしいことは全く知らず、歌手が本業だと思っていた。そういう意味では純粋にロックアルバムとして接することが出来た。
1984年生まれの21歳ということで、アイドルというには充分大人のシンガーなのだが、84年生まれが21歳になっていることが、既に驚きと言う域に達しているオジサンでもリアルに楽しめる、というか椎名林檎のデビューアルバム「無罪モラトリアム」以来のヒットかも知れない。

 サウンド的に新しいものがあるかと言われれば、そうでもないのだが普遍的なロックボーカルアルバムとしては良く出来ているし、木村カエラというキャラクターを最大限に生かした商品としても見事なCDアルバムだと思う。
 M1,M2と非常に私好みなキャッチーなロックで叩き込み、M3のバラードでボーカリストとしての力量を見せるなど、構成も良いと思うし、最後まで飽きさせず一気に聴かせる良いアルバムだ。
ジャケ写は「女の肌は露出するためにある」という名言で有名なYUKIがボーカルを務めた初期のJudy and Maryっぽくて楽しい。
久々に2ndアルバムが待ち遠しいアーティストが登場した。

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by オムニバス 2005年作品
30-35 vol.1「もう一回、バンドやろうぜ!」  平成初期に”バンドブーム”というムーブメントが存在した。学生がアマチュアバンドをやること自体は、おそらく50年以上前から今日まで続いている文化だと思うのだが、このバンドブームではアマチュアバンド、アマチュアの音楽が商業として成り立った。言い換えればプロとは別の商品として金儲けの対象として存在したということだ。
 BOOWY解散後の1988年〜1992年位がこの時期にあたり、特に89-90年は「イカ天」によってブームは頂点を極めた。その名もずばり「バンドやろうぜ!」という雑誌が存在し、全国各地でバンド間交流、メンバー集めが活発に行われたのだ。

 その時期に学生時代を過ごし、少なからずバンド活動を体験した人々にとって、この「もう一回、バンドやろうぜ!」というタイトルは見事にストライクゾーンを捕らえたかと思う。
タイトルだけで、大体の選曲が想像できるというすばらしい企画物であり、30歳から35歳の人だけでなく、29歳や36歳の人でも十分楽しめるとおもう。
だが、やはり「30-35」というのは企画者の拘りあってのものだと思うし、36-40はバブル経験者かつジャパメタ経験者でもあるので... 26-30はやはりJ-POP世代だろうし。

 非常に楽しめるCDなのであるが、個人的にはブルーハーツが入っていないのは納得出来ない。ジュンスカ、アンジー、おまけにカステラというブルーハーツ・フォロワーに加えてTMネットワークや、ハウンド・ドッグというバンドブームとは別の形で存在していたメジャーアーティストまで入っているというのに...

 アルバム・ラストの「ヘチマ・ライダー」は最高だ。個人的には現在のところ2005年ベスト・チューン。

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