2003年12月 アーカイブ

by Meat Loaf 1993年作品
Bat Out of Hell 2 MeatLoaf はギネスブックに載っているアーティストである。デビューアルバムの売上げ枚数が世界一であるからだ。そのアルバムはBat Out of Hellという作品で、何でも全世界で3,000万枚売れたらしい。
 衝撃のデビューから20年近くたってから、今回紹介するアルバムの登場である。タイトルからもわかるようにデビューアルバムの続編に当たる作品である。20年近くたって続編もないだろう、と思っていたのだが、なんとこのアルバムも1,000万枚近く売り尽くされたモンスターアルバムとなった。
 MeatLoafを語るにあたって外せないのが、アルバムのプロデューサであり殆どの楽曲を手がけるJim Steinman である。2ndアルバム完成後、一悶着あってJimとMeatLoafは訣別し、MeatLoaf の3rdアルバムになるべきだったアルバムBad for GoodはJim Steinmanのソロアルバムとして製作されている。MeatLoafが歌っていれば間違いなく傑作になっていたであろう。
 そんな幻の名作に収録されていた楽曲のいくつかが、このアルバムで復活したのは非常に喜ばしい。一曲目からJim Steinman節全開で、録音技術やMeatLoafの歌もうまくなっていおり、個人的にはデビューアルバムを超える程の傑作アルバムだと思う。
 もちろんJim & MeatLoafコンビは傑作しか発表していないのであるが。
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Apple M9245J/A iPod 40G Mac & PC  ついにiPodを購入した。過去、PDA TOSHIBA GENIO e550CのWindows Media Playerを携帯MP3プレーヤーとして使ったが、電力消費が激しくてAirH"でメールを見ながら音楽を聴くと数時間でバッテリーが上がってしまい、PDAとして機能させらなくなってしまった。よってこのマシンはPDA専用機として使用することにした。
 次に、乾電池を使っても非常に小さい上に、長時間プレー可能な Panasonic SV-SD80-S SDオーディオプレーヤーを購入した。このマシンは海外に行くときに非常に重宝した。特に飛行機内でもバッテリー残量を心配することがなく、オススメの一品だ。しかし、難点なのがMP3ファイルを再生することが出来ず、専用のソフトで一度ファイル変換をした上でファイルをマシンへ転送する必要があることだ。このファイル変換に結構時間がかかるのと、このデータを保管するHDDの領域が必要になるため、単純にMP3ファイルだけの場合に比べて2倍の容量をとってしまうことも欠点の一つだった。データの入れ替えが面倒なので現在は英語レッスン専用機として使用している。
 車にMDプレーヤーがついていないため、カセットプレーヤで利用できる RAVEMETAL RM200も購入した。カセットプレーヤーのFFやRewでうまくコントロールできる時と出来ない時があるのでちょっとイライラするが、総じて良い機器だと思う。メモリも256MBあるので大抵のドライブ、旅行では活躍できる。
 そしてiPodだ。まず曲選択が非常に楽なのが嬉しい。上記のプレーヤーでは基本的にシーケンシャルな曲選択しか出来ないのだが、iPodではファイルを選択する感覚で簡単に再生したい曲が選べる。そして、なんと言っても記憶領域が大容量であることが長所である。 40GBあれば殆どの人が困ることはないだろう。実際私の家では2,000枚近くのCDを所有しているが、Bitレートによっては全てのCDを収録できる。しかもMP3だけでなく外付けHDDとしても利用できるので重宝する。PDAとしての機能もあるのでPALM系ユーザはこれに乗り換えても十分機能するのではないだろうか。
携帯音楽プレーヤーとしては、現在最もお買い得な製品ではないかと思う。
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by Andrew W. K. 2002年作品
I Get Wet マイランキングでは2002年No.1に輝いた文句なしの傑作アルバム。いくら聴いても飽きることがなく、今でもマイローテションの中心をなしている。というかほぼ毎日聴いている。
 とにかく音の重ね方が尋常ではなく、チープなキーボード(これがまた良い)が奏でる主旋律もキャッチーで実にわかり易い。音の重ね方は、QueenやMeat Loaf(Jim Steinman)を彷彿とさせるが、ドドドドドと畳み掛けるリズムリフ等はPantera何かと比較されたりもする。実際、Pantera meets ABBA等という批評もあった。
 しかし、実はこんな比較論など全く意味を持たせないオリジナリティがこのアルバム、このAndrew W.K.というアーティストにはある。唯一無二という意味では真のAlternative と断言できてしまうし、これだけ美しいメロディを書きながらノイジィーなギターとヴォーカルで圧倒してしまうという、凡人には到底出来ないことを平然とやってのける天才と言えよう。
 ジャケ写、楽曲、サウンド、ヴォーカルと全てがインパクトというコンセプトで統一された作品、がこれなのだ。ジャンル的には「バカロック」と位置づけてしまいたくなる要素が、Andrew W.K.という個人のキャラクタを踏まえていたるところにちりばめられている。この「バカ」は「バカの壁」の「バカ」とは異なり、むしろ空手バカ一代に近いほめ言葉だと思ってもらいたい。Andrew W.K.は「ロック(音楽)バカ一代」の称号を贈りたい程、尊敬できる人物だ。
 2ndアルバム「Wolf」は、よりMeat Loaf的な、のびのびとしたナンバーが多く、1stと2ndを合わせて2で割るとちょうど良いとするむきもある。実際私も初めて2ndを聴いた時には同じ考えを持ったのだが、やはり「I Get Wet」はこの形でなければここまでの名盤にはなり得なかったと思う。似たような良質アルバムが2枚出来るより、全ての要素にインパクトがあるアルバムが誕生したことの方が遥かに良いことなのだと思う。
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by 戸川 純 1984年作品
玉姫様 1984年某日、ラジオから流れてきたある曲が当時ヘビーメタル一辺倒だった私の耳に一石を投じた。その曲の名は「隣の印度人」。その歌詞とメロディ、アレンジの説得力に完全に圧倒されてしまった。
そして続いて流れてきた「蛹化の女」の超絶的な迫力と切なさに大感動し、早速翌日にはこの曲が収録された戸川純のデビューアルバム「玉姫様」をレンタルした。当時はCDではなくアナログLPだった。更に高校生だったのでLPを購入するお金の持ち合わせがなかったというのも、ちょっと物悲しく切ない思い出だ。
 先行シングルだった「玉姫様」はTVでもオンエアされており、ランドセルを背負ったり、トンボの羽をつけたりした戸川純のビジュアルのインパクトと、細野晴臣によるYMO直系のテクノサウンド、女性の生理現象を取り上げた歌詞に強烈なインパクトがあった。しかし、私にとっては「強烈なインパクト」止まりでその後の音楽活動に影響を与えるまでには至らなかった。「隣のインド人」をたまたまラジオで聴いたことが、私の戸川純というアーティストへの評価を一気に高めその後も追いかけるに至ったことを思えば、偶然の出会いというのも非常に大きく重要なものだ。とにかく「隣の印度人」と「蛹化の女」の2曲を聴くためだけでもこのアルバムを入手する価値はあると思う。
 ライブではおなじみだった「パンク蛹化の女」も是非聴いてほしい。玉姫様も現在廃盤のようなので合わせて戸川純 TWIN VERY BEST COLLECTIONが入手しやすい音源だが。
 本サイトでも取り上げた「椎名林檎」ともよく比較されるが「椎名林檎≒戸川純」「椎名林檎≒中島みゆき」となると「戸川純≒中島みゆき」ともなり得てしまい、ちょっとピンとこないのでここではあえて椎名、戸川の比較には触れないでおきたい。 *(写真は"戸川純 TWIN VERY BEST COLLECTION"の物です。)
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