70年代:名盤CD

by Rainbow1978年作品
Long Live Rock 'n' Roll::Rainbow  2010年5月16日、ロニー・ジェイムズ・ディオ(Ronnie James Dio)という偉大なメタルボーカリストが天に召された。享年67歳、還暦を過ぎてもその声は衰えを知らず、年齢を感じさせないパワフルな人間にも終わりの時は等しくやってきた。
Rainbow, Black Sabbath, Dio, Heaven And Hellと、どのバンドでも名曲を残してきたが、「この一枚!」となると私はレインボーの"Long Live Rock 'n' Roll"だ。 歴史的名曲"Kill The King" 一曲だけでも買う価値のあるアルバムなのだが、当然捨て曲はなく中でも"Gates of Babylon" という故コージー・パウエルも非常に好きだという傑作曲が、私は大好きだ。
"Sensitive to Light"のような軽快な曲でもロニーの声の魅力は充分堪能でき、稀代のボーカリストが天才ギタリストと名ドラマーと格闘して産まれた傑作アルバムである。
ロニー・ジェイムズ・ディオの作品で、どうしても触れておきたいのが、「ヘヴィメタル版Band Aid」Hear 'n Aidの"Stars"だ。
オリジナルのアナログ盤もCDも所有しているが(現在はどちらも廃盤。CDは復刻されるかも)、何度聴いてもロニーの歌の上手さが光る。ギターソロの編集等、プロデューサーとしても手腕を発揮した。
世界中のヴォーカリストの目標であり、最期まで誰にも追いつかれることは無かった、神に授かったその声はまた天へと帰っていった。
歌声を聴くと涙が出てしまうが、同じ時代をメタルというキーワードで共有できたことは本当に幸せに思う。
ヘヴィメタル業界にとっての「美空ひばり」のような巨星が逝ってしまったが、"Stars"のタイトル通り彼の歌声は永遠に輝き続ける。
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ラジャ マハラジャ インドに来てからは新しいCDを入手キることもないし、MTVもインドポップスばかり。且つ、音楽的に興味をそそられるものではないため音楽ネタが無い。音楽コラムの更新もままならないが、私の知っているインド音楽、それとインドに関連した楽曲をいくつか紹介したい。

はじめに、現在のインドポップスを簡単に説明すると、インドの伝統音楽(メロディ)と西洋音楽のアレンジ(楽器)の融合体といえる。
韓国、タイ、中国(香港)、シンガポール等アジア諸国のポップスは、私が聞いた限り日本のそれに近い。言い換えればあくまで西洋音楽のフォーマットに、各国固有のメロディがブレンドされているという感じだ。
よって歌詞(言語)の響きに慣れてしまえば音楽的にはそれほど違和感もなく、個人的にはかなり楽しめるものだ。

インドの音楽はこれらのフォーマットとヘ全く異なる。個人的には一番のカルチャーショックはこの音楽だった。
インドポップスはあくまでインドの伝統音楽、なんとなく日本の演歌に近い雰囲気はあるのだが、その伝統音楽を西洋楽器を使って表現している音楽である。
そして、基本的には全ての音楽はダンスミュージックである。
インド人は顔が小さく、足が長い。その美しい体型を活かした踊りは決して下手ではない。ダンスの技術的にはかなり高度だとは思うのだが、何かおかしく感じるのだ。
ひとつはその振り付けにある。ヒンズー教の伝統的な踊りは幻想的且つ美しい。これをベースに現代的(西洋的)な要素を融合させたものが、現在のインドポップスの踊りなのだが、この振り付けが何か滑稽(失礼!)なのだ。
極端な言い方をすれば、ラッキィ池田の振り付けを非常にスタイルが良い高度なテクニックをもったダンサーが表現しているという感じだ。
インドポップスは音楽と、ダンスとも世界に例をみない非常に個性的な芸術である。しかしながらインドの方には申し訳ないが、私個人には心に響かなかった。インドポップスよりは変調子連発のインド伝統音楽の方が私の好みだ。食事の際に聞くのが最高だ。
インドにはまる人は、きっとこの音楽を好きになる人なのだろう。

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by Queen 1975年作品
オペラ座の夜 1980年以降、1970年代のロック音楽は常に敬意の対象にあったと思う。90年代、そして21世紀の現在までそれは同じだ。1960年代後半にBeatlesによって創造されたロック音楽を模倣に終わらないように発展させるということを、多くのミュージシャン達が命題として創作活動を行った成果なのだろうか。
 KISSやAerosmith 等のアメリカのバンドはそれ程顕著ではないかも知れないが、イギリスのロックでは、Beatles がロック音楽に持ち込んだアレンジやハーモニーの手法を取り入れた物が多かった。Led Zeppelin やDeep Purple でさえもその影響が無いとはいえない。そして、Beatlesの正当な後継者とも言えるのが、今回紹介するQueen である。
 私はQueen(クィーン)をリアルタイムで聴くことが出来た世代の人間である。しかし、恥ずかしながらQueenの素晴らしさに気がついたのはフレディ・マーキュリーが亡くなる少し前の1989年頃だった。1980年代は米国、日本を中心とする世界的なヘヴィメタルブームであり、その当時はQueenの音楽など興味の対象ではなかった。しかし、ひょんなことから聴いた"Bohemian Rhapsody"が私の音楽観を変えてしまった。楽曲の構成が素晴らしかったのは言うまでもないが、なんと言ってもFreddie Mercury の歌声にKOされてしまったのである。それからは後追いでQueen のアルバムを全て聴きまくり現在に至る。
 "Bohemian Rhapsody"は映画「ウェインズ・ワールド」で使われたり、日本でもCM等でQueenの音楽を耳にする機会は多い。
 Queenはデビュー以来常に変化し続けたバンドであるので、Queenの活動時期によって音楽性の好き嫌いが分かれると思う。しかし、その音楽は常に最高水準のものを提供してくれており全ての楽曲において駄作はないと言い切れる。そんな私でもQueenの楽曲の内、一曲だけ選べと言われればやはり"Bohemian Rhapsody"を選んでしまう。
 コンセプトアルバム Queen�Uや楽曲のバランスが良かったWorksも好きなアルバムであるが、数あるQueenのアルバムから一枚を選ぶとすると"Bohemian Rhapsody"を収録しているという理由で、この"A NIGHT AT THE OPERA (オペラ座の夜)"となってしまうのだ。もちろん、他にもBeatles正当後継的な"Lazing On A Sunday Afternoon"やライブでも非常に感動的な"Love Of My Life"等捨て曲は一切ない。
 手っ取り早くQueenの音楽に触れたいのであれば、クイーン・ジュエルズあたりもおすすめだが。
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