2003年10月 アーカイブ

by Southern All Stars 1981年作品
ステレオ太陽族  私がサザンに一番熱を上げていたのは中学生の時だった。中学生という、人生において一番記憶力が良い時期を、サザンの歌詞やメロディやギターコードを覚えることに費やしていた。
 サザンオールスターズは1979年に「いとしのエリー」を大ヒットさせそれまでのコミックバンド的なイメージから本格派アーティストへの地位を築いた。その後1980年に入ると、「テレビ出演お休み」期間を設け、レコーディングに集中する。「涙のアベニュー」から「わすれじのレイド・バック」まで毎月シングルを発表する等、音楽製作には精力的に動いた。しかしながら、チャートでは「いとしのエリー」前後の勢いがなかったのも事実で、世間的な印象としてはサザンの歴史上「プチ停滞期」に当たる。
 「チャコの海岸物語」で再びチャートに返り咲く直前のアルバムがこの「ステレオ太陽族」であり、「プチ停滞期」=「レコーディング集中期」の音楽的集大成となった作品と言える。
 このステレオ太陽族は映画「モーニングムーンは粗雑に」のサウンドトラックでもある。「Big Star Blues」はその主題歌だ。シングルカットされた「栞のテーマ」はこの映画の主人公「栞」の歌なのであるが、私の中ではサザン最高の名曲で、個人的「棺おけに持って行きたい曲リスト」にもリストしている。にも関わらず、売上げ的には次のシングル「チャコの海岸物語」の足元にも及ばないのがどうにも納得できないが。
 実は私もこの映画を未だ見た事がないが、このアルバムにはそんな肩書きは必要なく、ただ桑田佳祐がアルバム製作にちょっとインスパイアされたと思えば良い。(桑田は音楽監督なのだが) 。
 2003年はデビュー25周年ということだが、衰えたり枯れたりすることなく益々パワーアップしているのが嬉しい。それを証明するかのようなライブDVD「SUMMER LIVE 2003」も楽しみだ。

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オムニバス 2000年作品
青春歌年鑑 1980 この青春歌年鑑については、年齢等によってそれぞれ思い入れの年が異なると思う。私的には79,80,81年に思い入れがあるが、その中でも80年には特別な思いがある。
 個人的な思いもあるのだが、音楽的にも80年は日本のポピュラーにとって大きな意味があったのではないだろうが。(ちょっと大袈裟ではあるが)
 特に個性的な男性ボーカリストが目立った年である。もんたよしのり、田中昌之(クリスタルキング)、小田和正(オフコース)等だ。また、いわゆる「一発屋」的なきらめきを見せたアーティストも多い。久保田早紀、もんた&ブラザーズ、ジューシィ・フルーツ、斉藤哲夫、クリスタルキングなど。 クリスタルキングは「大都会」だけでなく「蜃気楼」もザ・ベストテンで7週1位になっているので、正確には「二発屋」であるが。
 と思ったてら、ZARDとTAK MATSUMOTOによっていきなり異邦人が脚光をあびてしまった。
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by The Offspring 1998年作品
Americana 結果としてバカ売れし、おそらく巨額の印税をえることになったモンスターアルバム。このアルバム発売当時、私は米国にいたのだがここまで売れるとは思っていなかったが、発売日にTower Recordsで購入したのを覚えている。 当時は、Green Day, NOFX, Misfits, Bad Religion等のパンク(メロコア)ブームということもあり、この手のCDはよく買っていたものだ。
 The Offspiring の特徴は、ひとことで言うと「下手」なバンドといえる。これは決して彼らをバカにしている訳でも批判している訳でもないが、先述のバンドと比べると歌も演奏もそれだけを引き合いにすれば聴き劣りはする。
 だが、それ故にパンクらしいバンドであると同時に、CDに入っているのは(逆説的だが)彼ら自身が演奏している証明になっているし、皮肉っぽい歌詞やおちゃらけたカバーのセンスとうまく融合しているのかも知れない。
 いずれにしても競争相手が多いメロコア業界で、Green Dayと並んで最大級の商業的成功を収めているということはそれだけ支持者が多い証である。やはり凄いバンドなのかも知れない。
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