Do the Rock :: 中ノ森BAND
by 中ノ森BAND 2006年作品
ネタとしてはちょっと古いが、AYAKOこと中ノ森文子はかなりの実力派ミュージシャンだ。
Rock Fujiyamaへ出演した際に見せた、というか聴かせたギターや歌が十分にプロのレベル(当たり前なのだが)だったため、アイドル的な見方が全く当てはまらないことを認識させられたのだ。
Rock Fujiyamaへ出演した際に見せた、というか聴かせたギターや歌が十分にプロのレベル(当たり前なのだが)だったため、アイドル的な見方が全く当てはまらないことを認識させられたのだ。
このアルバムでもカバーしている"キスしてほしい(トゥー・トゥー・トゥー)"や最新シングル"イソブラボー"等、Blue Hearts関連の楽曲との絡みもあり、甲本ヒトロ・Blue Heartsチルドレンの一人かと思っていたのだが、実はシンディ・ローパーからの影響が大きく、Rock Fujiyamaでは見事に歌いこなしていた。
2ndアルバムとなる"Do the Rock"ではその名の通りRock色が強いアルバムになっている。
M3."ポラリスピケトラ"、M4."Hey You!!"やM7."Fly High"などはHard Popの名曲だと思うし、M5."君の中のム・ゲ・ン・ダ・イ"も良くできたポップソングだ。
ファンの間では1stアルバムの評価が高いが、この2ndアルバムでは楽曲・歌唱・演奏と全てがレベルアップし、捨て曲無しというレベルの高いアルバムで、現時点での最高傑作だと思う。
とはいえ、あえて苦言を呈しておきたい部分もある。
結構密度が高いアルバムなのであえてM12."キスしてほしい(トゥー・トゥー・トゥー)"を入れる必要があったかは疑問だ。(私自身はこの曲のコピーをしていたこともあり大好きな曲だが)。
また、M7."Fly High"やM10."Tomorrow"は楽曲は素晴らしいのだが、「頑張ってる私を褒めてあげよう」的な歌詞が多いところは改善要望点として挙げておきたい。
聖なる夜の詩
ピアノ中心のバラードという意表をついたオープニング。歌唱力が光る。
Cannonball
ストレートかつヘヴィなロック。90年代の薫り。
ポラリスピケトラ
近代パンクの王道ともいえるノリが良いナンバー。ブリッジのギターアレンジが70年代のブリティッシュっぽい。一回しか出てこないサビのメロディも秀逸。
Hey You!!
ガールズロックの王道。メロコア/パンクの影響が強い。特にサビの2ビートとか。
君の中のム・ゲ・ン・ダ・イ
80年代のジャパニーズロックっぽさ全開。キャッチーなサビが作曲家としての才能を見せつける。
New Year Party
グランジ。ベースラインがカッコいい。これもサビが良い曲。
Fly High
王道J-POP。特に90年代のManishやKix-sが好きな私には鉄板の路線。楽曲は言うこと無し。
remember me...(Acoustic Version)
この曲もメロディが良い。アコースティックなのでメロディと歌唱力が非常に重要なのだが、どちらも良くできている。
Say Good Bye
再びピアノ中心のバラード。サビからバンドが参加してのハードなアレンジと変わるのはハードロックバラードの王道であるが、アレンジ自体は21世紀風というか、かなり先端の尖がった演奏となっている。
Tomorrow
Fly Highにも似たJ-POPの王道ソング。バンドのアレンジは平成初期のイカ天バンドっぽいところもあり懐かしささえ覚える。岡本真夜の同名曲"Tomorrow"っぽいところもあるのは、狙ってやっているのだろう。
One☆Two☆Diving
何気なく出来ちゃった、という感じの曲なのであるがBメロ-サビのメロディセンスは凄いよ。ギターソロも良いね。
キスしてほしい(トゥー・トゥー・トゥー)
ブルーハーツの名曲のカバー。ボーカルについては完コピした、といっても良く、オリジナルへのレスペクトを感じさせる仕上がり。
罠
コーラスが良い。マリリン・マンソンを思い起こしたのは私だけだろうか?良い曲です、私は大好きです。
花物語
ふわふわとした不思議な感じの曲。流行っぽくもあるが、Buck-Tickのバラードような中毒性もある。
i Need Love
シングルらしいキャッチーでわかりやすいラブソング。"Tomorrow"にもアレンジや展開がちょっと似ている。非常にバンドっぽいというか生演奏に近い雰囲気の音も好感が持てる。
バス停小町
アルバムのラストを締めくくるに相応しい美しいバラード。バラードでは声のハスキーな部分がもう少し丸くなると完璧。
トラックバック(0)
この記事に対するトラックバックURL: http://www.ymzoo.com/_mt/mt-tb.cgi/272
コメントする